Carecalculate社会保障制度と費用を知る

住宅改修の制度と支援内容

掲載内容:2026年10月時点の介護保険法・施行規則と厚生労働省の住宅改修制度の案内に基づく内容

まず知っておきたいこと

どんなときに使う?
手すりの設置や段差の解消などで、自宅を動きやすくする工事の費用を支える仕組みです。
費用が変わるのは?
対象工事の内容、これまで使った給付、負担割合で変わります。工事費のすべてが対象になるとは限りません。
次はどこへ相談する?
工事を始める前に、市区町村やケアマネジャーへ必要な申請と対象工事を相談してください。

詳しい対象条件と根拠は、この後の説明に掲載しています。

手すりや段差解消など対象の6種類、20万円の対象工事費の枠、1~3割負担を金額例で説明します。過去の利用分や特例、所有者の承諾、工事前後の申請書類を確かめてから計画しましょう。

手すりや段差の工事で、家の中の動きを助ける

トイレで立ち上がるときにつかまる場所がない。玄関の段差を越えるのが難しい。介護保険の住宅改修は、本人が家で生活するために必要な一定の工事について、費用の一部を支える制度です。

まず相談するのは「何を取り付けるか」より「どの動作が難しいか」です。手すりの位置も本人の体と動きに合わなければ役立ちません。ケアマネジャーなどに普段の動きを見てもらい、必要な工事を考えます。工事を始める前の申請が必要なので、先に着工せず相談しましょう。

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要支援・要介護の人が、実際に住む家で使う

要支援1・2、要介護1~5の人が対象です。本人が実際に住む住宅で、体の状態や家の状況から必要と認められる工事について申請します。認定の段階によって最初の限度額が大きくなる仕組みではありません。

家が本人名義でなくても相談できますが、家族名義や賃貸住宅の場合は、所有者が改修を承諾したことを示す書類が必要です。家族が持つ別の家を、本人が住んでいないまま改修することまで対象にはなりません。

認定をまだ受けていない場合の相談・申請を見る

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対象となる工事は、手すりなどの6種類

困る動作と、相談できる工事の例
対象となる種類例えば、どんな場面?
手すりの取付けトイレで立ち上がる、廊下を移動するときにつかまる場所が必要。
段差の解消部屋の出入口や玄関などの段差を越えることが難しい。
床・通路面の材料の変更滑りを防ぐ、移動しやすくするために床等の材料を変えたい。
引き戸等への扉の取替え開き戸の開閉や通り抜けが難しく、動作に合う扉に変えたい。
洋式便器等への便器の取替え和式便器でしゃがむ動作が難しいなど、排せつの動作に合う便器が必要。
上の工事に付帯して必要な工事対象の改修を行うために必要な部分。主な工事との関係と費用を分けて説明する。

表は相談の例で、工事の名前が合うだけで給付が決まるものではありません。家全体を新しくするリフォームと同時に行うときも、対象となる部分と自費の部分を分けた見積もりが必要です。

工事を伴わない手すりやスロープなど、福祉用具で支えられる場合もあります。取り外しや位置の変更が必要か、本人が使いやすいかも含めて、工事と用具の両方を相談できます。

借りて使う福祉用具の仕組みを見る

購入費の給付を受ける福祉用具を見る

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20万円は「対象工事費の枠」。20万円もらえるわけではない

支給限度基準額は原則、一人につき20万円です。これは給付の計算に使う工事費の上限で、保険から支払われる金額そのものではありません。対象工事費の7~9割が給付され、本人は負担割合に応じて1~3割を支払います。

初めて対象工事20万円を行う場合
本人の負担割合保険から給付される額本人が負担する額
1割18万円2万円
2割16万円4万円
3割14万円6万円

例えば対象となる工事が25万円、残っている枠が20万円、1割負担なら、保険給付は20万円×90%=18万円です。本人負担は25万円-18万円=7万円。限度額を超えた5万円は全額本人の負担になります。対象外の工事があれば、その費用も別に全額負担します。

一方、対象工事が8万円で十分なら、1割負担は8,000円、給付は72,000円です。20万円を一度に使い切る必要はありません。当サイトに住宅改修専用の計算機はまだありませんが、算定ページで限度額と既に使った分の扱いを確認できます。

住宅改修費の給付・限度額の仕組みを見る

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残った枠は使えるが、毎年20万円に戻る制度ではない

限度額内なら工事を分けて申請できます。例えば対象工事費を8万円使っていれば、通常の残り枠は12万円です。ここで引くのは給付として振り込まれた72,000円ではなく、対象として使った工事費8万円です。

要支援から要介護へ変わっただけ、年度が変わっただけでは、使った分が消えて新たな20万円になるわけではありません。転居や、介護の必要性が所定の3段階以上重くなった場合には、新しい枠を使える特例があります。

状態が重くなった場合に使う6段階
段階認定区分
第1段階要支援1
第2段階要支援2・要介護1
第3段階要介護2
第4段階要介護3
第5段階要介護4
第6段階要介護5

例えば要支援1から要介護3への変化は、この表では第1から第4への3段階です。要支援2と要介護1は同じ段階なので、認定名の数字を単純に足し引きはしません。初回工事時の状態や過去の利用履歴を市区町村に確認してもらい、使える残額を確かめてから工事を計画します。

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相談→工事前の申請→工事→工事後の申請

ケアマネジャー、地域包括支援センター、市区町村の介護保険窓口へ、困っている動作を伝えます。施工業者と工事内容を相談し、理由書や見積もりを整えて、着工前に申請します。

いつ、何を準備する?
時期主な書類・確認すること
工事前工事内容・箇所・規模、施工者、見積もり、着工予定日、専門職等が作る必要な理由書、完成予定の状態が分かる写真や図等。
本人が所有者でない場合住宅の所有者の承諾を示す書類も、工事前の書類に添付する。
事前確認の後市区町村の確認結果を受けて着工する。工事内容や金額が変わる場合は、変更前に窓口と担当者へ相談する。
工事後実際の工事費と着工・完成日、領収書、工事費内訳書、完成後の写真等を提出し、支給の手続を進める。

写真の撮り方や書式は自治体の案内を確認します。特に工事前の写真は、終わってから同じ状態を撮り直せません。申請に必要な写真・資料を施工者と相談して残しておきましょう。

いったん工事代金を支払い、申請後に給付を受ける流れが基本です。自治体によって、本人が自己負担分を払い、残りを事業者が受け取る「受領委任払い」等を利用できる場合もあるため、窓口と施工者に支払方法を確認してください。やむを得ない事情による事後申請の例外はありますが、通常は工事前の申請が必要です。

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窓口には「残額・対象工事・支払方法」を聞く

相談時は、本人の認定区分と負担割合、住所、過去に住宅改修を使ったことがあるかを伝えます。これから行う工事の見積もりを見ながら「どこまでが対象か」「枠はあといくらか」「いつ、いくら支払うか」を確認すると、家計の見通しが立てやすくなります。

市区町村に独自の住宅改修助成がある場合も、介護保険とは別の制度です。両方使えるか、同じ工事費を重ねて申請できるかは各制度で確認します。完成後は本人が実際に立つ・歩くなどの動作をし、使いにくい点があれば担当者へ相談しましょう。

地域の支援制度を確認する

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出典・掲載範囲

介護保険法・施行規則と、厚生労働省の住宅改修の対象工事・支給限度基準額の案内に基づきます。20万円は対象工事費の原則の枠です。過去の利用額、特例の該当、自治体の手続と支払方法は着工前に確認してください。

利用する前のQ&A

手すりの工事は、終わってから介護保険に申請できますか?

対象:住宅改修

2026年10月時点の介護保険法・施行規則と厚生労働省の福祉用具購入・住宅改修の案内に基づく内容

原則として、工事を始める前に市区町村への申請が必要です。まずケアマネジャーや地域包括支援センターに相談し、改修が必要な理由書、見積り、改修予定がわかる資料などを準備します。自分の所有でない住宅では、所有者の承諾も必要です。工事後には領収書や完成後の状態がわかる書類などを提出します。

すでに工事が終わった場合も、やむを得ない事情による事後申請の例外があります。自動的に給付されるわけではないため、着工前に申請できなかった事情と工事内容を市区町村へ相談してください。これから工事をする方は、事後申請を前提に進めないでください。

対象は、自宅で暮らす要支援1・2、要介護1~5の方に必要な、手すりの取付けや段差解消など所定の改修です。一般的なリフォームすべてに保険を使えるわけではありません。国の基準では、対象工事費の合計20万円までが給付の計算対象で、通常はその7~9割が給付されます。枠をまだ使っていない1割負担の方が対象工事を20万円で行うなら、給付は18万円、本人負担は2万円です。枠を超える分や対象外の工事は全額自己負担です。

20万円の枠は毎年戻るものではありません。以前に使った対象工事費を差し引き、残りを確認します。転居や所定の身体の状態の変化による例外、市区町村独自の上乗せは個別に確認してください。下の制度説明と算定解説で、対象工事・申請の流れ・残りの枠の考え方を確認できます。

根拠・参考:厚生労働省:介護保険法施行規則(購入費・住宅改修費)(第74~76条・第93~95条。必要性、事前申請と例外、限度額。) 厚生労働省:介護保険法(購入費・住宅改修費の給付)(第45・57条、第49条の2・59条の2。) 厚生労働省:住宅改修費の支給限度基準額(支給限度基準額。) 厚生労働省:福祉用具・住宅改修(貸与価格・選択制)(対象種目・工事と利用の流れ。) 住宅改修:算定解説と根拠資料(当サイトの制度・算定説明との整合。)

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