Carecalculate社会保障制度と費用を知る

認知症対応型共同生活介護の制度と支援内容

掲載内容:2026年6月1日施行の介護報酬改定に基づく内容

まず知っておきたいこと

どんなときに使う?
認知症のある人が少人数の住まいで共同生活をし、日々の介護を受けます。
費用が変わるのは?
要介護度、利用日数、夜間などの支援体制で変わります。家賃・食費・光熱費は別にかかります。
次はどこへ相談する?
ケアマネジャーと施設に、入居条件、空き状況、介護以外も含む毎月の費用を確認してください。

詳しい対象条件と根拠は、この後の説明に掲載しています。

認知症の人が5~9人で暮らすグループホーム。入居条件、日中と夜間の職員数、部屋の広さを紹介します。30日分の介護費の例と家賃・食材料費との違い、医療連携や入院時の扱いなど、見学で確認することも説明します。

認知症の人が、5~9人で介護を受けながら暮らす

認知症グループホームは、認知症の人が少人数で暮らす住まいです。正式なサービス名は「認知症対応型共同生活介護」。食事、入浴、トイレなどの支援を受けながら、できることや慣れた生活の習慣を大切にして過ごします。

暮らしのひとまとまりを「ユニット」と呼び、1ユニットの定員は5~9人です。寝る部屋と、皆で食事や交流をする場所があります。例えば、本人が得意だった料理の下ごしらえを職員と一緒にしたり、洗濯物をたたんだり、好きな音楽を楽しんだりする生活を考えます。全員に同じ役割を強いるものではありません。

日帰りで通う認知症対応型デイサービスとは違い、ここを生活の場にする仕組みです。家に住み続けたい場合は、通いなどの在宅サービスも一緒に検討できます。

日帰りで支援を受ける認知症対応型デイサービスを見る

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認知症の診断と、少人数で生活できるかを確認する

要介護1~5で認知症があり、少人数の共同生活に支障がない人が対象です。入居に際しては主治医の診断書等で認知症を確認し、体の状態、生活の歩み、病歴などを把握します。原則として事業所のある市区町村の被保険者が利用するため、住所の要件も市区町村に確認します。

要支援2の人には介護予防の区分があります。要支援1では利用できません。「認知症らしい」という家族の心配だけで入居が決まるわけではなく、診断・認定と、本人に必要な支援を確認します。

入院治療が必要な場合など、ホームが必要な支援を提供できないときは、ほかのホーム・施設・医療機関等を紹介する対応が必要です。医療処置、夜間の状態、行動面の困りごとは遠慮せず伝え、支えられる体制があるか相談してください。

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できることを続け、落ち着ける一日を本人と考える

暮らしの中で受ける支援
場面本人に合わせること
食事・家事食べやすさや介助の必要性を確認する。できる調理や片付けは職員と一緒に行い、役割を持てるようにする。
入浴・トイレ体の動きや本人の気持ちを確かめ、安全に行える方法で介助する。
体を動かすこと生活に必要な動きを続けられるよう、状態に合う練習や活動を計画する。
楽しみと交流趣味や好みに合う活動、家族との交流、地域に出る機会を考える。

本人の希望やこれまでの生活をもとに、目標と具体的な支援を計画にします。担当者が説明して同意を得た計画は、本人に渡されます。住み始めてからも、食欲・睡眠・気分・できる動作の変化を職員同士で共有し、必要な支援を見直します。

見学では設備の新しさだけでなく、職員が本人にどう声をかけるか、急がせず待てるか、静かに過ごせる場所があるかも見ます。支援を受ければ認知症が治るという約束ではなく、安心して日々の暮らしを続けるための介護です。

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日中は利用者3人に介護職員1人分、夜間はユニットごとに1人が基本

職員配置はユニットごとに考えます。日中の基準は常勤換算で、複数の職員の勤務時間を合計し、常勤何人分かで確認します。一人の職員が同じ利用者のそばに一日中いるという意味ではありません。

基本の職員体制
役割必要な人数・条件
日中の介護職員利用者3人またはその端数ごとに常勤換算1人以上。前年度平均9人なら3人分以上。新設は推定人数を使う。
夜間・深夜の介護職員各ユニットで夜勤1人以上。宿直とは区別する。
常勤の職員介護従業者のうち1人以上。
計画作成担当者必要な知識・経験と所定の研修修了。原則として担当者のうち1人以上がケアマネジャー。併設先との連携やサテライトには特例がある。
管理者ユニットごとに原則常勤・専従。認知症の人の介護経験3年以上、必要な知識・経験と所定の研修修了が必要。管理に支障がなければ兼務できる。

3ユニットが同じ階に隣接し、状態を把握してすぐ対応できる構造と安全対策が整い、安全が確保されると認められる場合は、夜勤をホーム全体で2人以上とする例外があります。この場合には料金の減算もあります。「夜間は何人で、どの範囲を見るか」を具体的に聞きましょう。

代表者にも認知症介護または保健医療・福祉事業の経営の経験と所定の研修が求められます。介護職員の認知症ケア研修も行います。看護師の24時間常駐を一律に求める基準ではないので、看護の訪問・連携と夜間の医療対応は別に確認します。

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1ユニット5~9人、居室は原則1人・7.43㎡以上

建物と部屋の基準
項目国の基準と見学の視点
ホームの規模通常は1~3ユニット。サテライト型は1~2ユニット。各ユニット5~9人。
居室原則1人、1室7.43㎡以上。支援上必要と認められる場合は2人にできる。
共用の場所居間、食堂、台所、浴室、消火設備など。居間と食堂は同じ場所でもよい。
周辺環境住宅地など、家族や地域の人と交流できる場所。家族が訪ねやすいかも確認する。

1ユニットだけなら最大9人ですが、3ユニットのホームなら最大27人になります。本人が実際に暮らすユニットの人数と場所を見学してください。定員を超えた入居は、災害等のやむを得ない場合を除きできません。

広さの数値だけでなく、本人のベッドやなじみの家具を置けるか、トイレまで迷わず行けるか、車いすで動けるかを確かめます。日中に皆と過ごす場所と、一人で静かに休む場所の両方が本人に合うことが大切です。

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介護費に、家賃・食材料費などを足した総額で比べる

介護保険の基本介護費は1日ごとに計算します。要介護度とホームのユニット数で異なり、地域の単価や届出加算で変わります。次は1単位10円・1割負担・加算と減算なしの1日分です。

1日当たりの基本介護費の例(1単位10円・1割)
要介護度1ユニット2・3ユニット
要介護1765円753円
要介護2801円788円
要介護3824円812円
要介護4841円828円
要介護5859円845円

要介護1で2ユニットのホームに30日入居する場合、基本は753×30=22,590単位です。処遇改善加算Ⅱイ20.2%だけを加える例では4,563単位が増え、合計27,153単位。1単位10円なら1割27,153円、2割54,306円、3割81,459円です。ほかの加減算や31日の月では変わります。

この介護費だけで生活費全体が収まるわけではありません。家賃、食材料費、光熱水費、管理費等の有無と金額はホームごとに確認します。おむつ代、理美容代、医療費等も分けて見積もります。食材料費等は内容と金額の説明を受け、同意したうえで負担します。

敷金や保証金・入居一時金を求めるホームもあります。入居時に払う額、退居時に戻る額、返金の計算方法を契約書で確認してください。所定の短期利用は別の料金区分なので、通常の入居費用をそのまま当てはめません。

グループホームの基本単位・短期利用・加算条件を見る

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夜間の急変、入院後の戻り方、看取りは入居前に相談する

ホームは急変時に備えて協力医療機関を決め、年1回以上、急変時の対応を確認します。常時の相談や診療に応じられる医療機関との連携を目指し、夜間も病院・介護施設等の支援を受けられる体制を整えます。医師や看護師がホームに常にいるという意味ではありません。

本人に必要な医療処置、服薬、通院付き添いを誰が担うかを入居前に相談します。家族への連絡、夜間の搬送、入院したときの居室の扱いと費用、退院後に戻るための条件も確認します。状態が落ち着いて退院できる場合は、再入居できるよう努める基準があります。

看取りまで対応できるかは、ホームの体制と本人の状態で異なります。本人と家族の希望を伝え、対応できる支援、追加費用、難しくなった場合の連携先を話し合います。退居が必要な場合も、次の生活と介護が途切れないよう支援を受けます。

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本人に合う暮らしと月の総額を確かめて入居を決める

  1. ケアマネジャーや市区町村へ、認知症の診断・介護認定・居住地の条件を相談する。
  2. ホームの空きと申込方法を確認し、本人と見学する。暮らすユニット、部屋、職員の対応を見る。
  3. 生活歴や好み、体調、医療や夜間に必要な支援を伝え、受け入れ体制を相談する。
  4. 介護費、家賃等の月額、入居時の費用と返金条件、入院・退居時の扱いを確認する。
  5. 計画と契約の説明を受け、同意して入居する。家族への連絡先と相談窓口を共有する。

家族だけで決めず、本人が安心して過ごせそうかを大切にします。住み始めてから気になる様子があれば、計画作成担当者や管理者に伝え、生活の方法を一緒に調整します。

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本人の尊厳を守り、家族や地域の声で支援を見直す

身体を縛るなどの制限は、生命や身体を守るため緊急やむを得ない場合を除き禁止です。例外時には理由や時間を記録し、適正化の委員会を3か月に1回以上開きます。虐待防止、感染症対策、災害時の避難・支援継続の備えも必要です。

おおむね2か月に1回以上、本人・家族・地域住民等が参加する運営推進会議で支援の状況を報告し、評価や助言を受けます。ホーム自身の評価に加えて外部の人または会議での評価を受け、結果を公表して改善します。見学時に評価結果も確認できます。

計画、提供した支援、苦情・事故等の記録は、国の基準で完結から2年間保存します。自治体の条例等でより長い場合があります。紹介の見返りにケアマネジャー等と金品をやりとりすることは禁止されています。

対応や請求に疑問があれば管理者へ相談し、解決しない場合は市区町村の介護保険窓口や国民健康保険団体連合会にも相談できます。家族が気づいたことを伝えられる窓口を、入居時に確認しておきましょう。

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出典・掲載範囲

2026年6月施行の介護報酬と国の認知症対応型共同生活介護の基準に基づきます。通常の入居を中心とし、予防・短期利用・サテライトの違いを区別しています。料金例は1単位10円で、家賃・食材料費等は含みません。自治体の条例、ホームの指定・加算届出、医療連携と契約内容を確認してください。

利用する前のQ&A

認知症のグループホームは、障害福祉のグループホームと同じですか?

対象:認知症対応型共同生活介護

掲載内容:2026年6月1日施行の介護報酬改定に基づく内容

同じグループホームという呼び名でも制度は別です。認知症対応型共同生活介護は介護保険のサービスで、認知症のある人の共同生活を支えます。障害福祉の共同生活援助の料金表は使いません。

介護の負担、夜間体制などの加算、家賃・食費などを分けて確認します。本人がどのように暮らしたいか、必要な見守りや医療とのつながりも見学で聞きましょう。

根拠・参考:認知症対応型共同生活介護:算定解説と根拠資料(当該サービスの費用の構成・対象条件・掲載期間。各項目に一次資料への参照を掲載)

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