在宅レスパイト|家族が休むための訪問看護と相談先
掲載内容:各地域の2026年度の事業・案内に基づく。制度ごとの時点は各項目に記載。
家族が休む時間をつくるには
医療的なケアが必要な家族を自宅で看てもらい、介護する人が休むための支援です。まず普段の訪問看護師に「休む時間をつくりたい」と相談できます。
| 希望 | 相談すること | 最初の相談先 |
|---|---|---|
| 数時間、自宅で看てもらいたい | 在宅レスパイトや長時間の訪問看護を使えるか | 普段の訪問看護ステーション |
| 泊まりで預かってほしい | 短期入所・一時入院の受入先と費用 | 担当の相談支援専門員・ケアマネジャー、保健所 |
| いつもの訪問看護の費用を減らしたい | 医療費助成の対象か | 市区町村の医療費助成窓口 |
相談時に伝えること
住んでいる市町村、本人の年齢、必要な医療的ケア、受給者証の種類、希望する日と時間を伝えましょう。
地域ごとに対象や利用枠が違います。利用前に申請や事業所との調整が必要です。
医療的ケアが必要な家族を自宅で看てもらい、介護する人が休むための支援を紹介します。掲載地域の対象条件や利用時間、普段の訪問看護との違い、相談時に伝えることを確認できます。
普段の訪問看護と何が違う?
普段の訪問看護は、病気や障害に必要な看護を医療保険・介護保険で受けるものです。在宅レスパイトは、介護する家族の休養や一時的な不在を支えるための別の事業です。
いつもの訪問に続けて利用できる場合もありますが、制度ごとに申請、時間枠、契約先が決まっています。訪問看護を使っていれば自動的に利用できるわけではありません。
根拠・参考:栃木県:難病患者在宅レスパイト事業 / 佐賀県:在宅難病患者等レスパイト事業
栃木県:難病患者の在宅レスパイト
掲載内容:2024年7月開始の事業・2026年7月掲載案内。栃木県内に住み、難病等の受給者証があり、同居する家族が介護し、医師の指示書に基づく医療的ケアと訪問看護を受けている方が対象です。
- 時間:年間48時間。年度途中の利用は決定月から年度末までの月数×4時間が上限。1時間以上、30分単位。
- 費用:交通費やキャンセル料は別に負担します。依頼前に事業所へ費用を確認してください。
- 相談:普段の訪問看護ステーション。県と事業所との委託契約が必要です。
根拠・参考:栃木県:難病患者在宅レスパイト事業
福井県:長時間訪問看護の利用を支えるモデル事業
掲載内容:2026年4月版。常に医療的ケアが必要な在宅の方で、家族が病気・冠婚葬祭・休養などで一時的に介護できない場合の支援です。指定難病・特定疾患の患者はこの事業の対象外です。
18歳以上で高校・中等教育学校の後期課程・特別支援学校の高等部に在籍していない方は、障害福祉サービスの利用が必要です。入院中や利用日に別事業で入所する場合、県の重症難病患者在宅療養支援事業を使う場合は対象外です。
- 補助:訪問看護事業者への補助です。長時間訪問看護は1人につき年88,000円、1回26,000円が上限です。利用者にこの金額が振り込まれる制度ではありません。
- 費用:補助額だけで利用料が無料になるとは判断できません。保険の自己負担や実費を事業所へ確認してください。
- 相談:利用する訪問看護事業所へ、事前登録と利用計画を相談します。短期入所への看護師派遣は別の補助枠です。
根拠・参考:福井県:長時間訪問看護加算利用促進モデル事業 / 福井県:長時間訪問看護モデル事業実施要綱(2026年4月改定)
岐阜県:在宅で人工呼吸器を使う難病の方
掲載内容:2026年7月掲載案内。指定難病等の受給者で、その病気のため在宅で人工呼吸器を使い、医師が必要と認める方が対象です。
- 長時間の訪問:診療報酬の長時間加算を超える部分に、月4時間の利用枠があります。
- 1日の複数回訪問:原則4回目以降など、通常の保険診療と別の条件があります。長時間訪問の時間枠と混ぜて数えません。
- 泊まりの支援:介護・障害福祉の短期入所を利用できない場合などの一時入院は、年14日までの別枠です。
- 相談:普段の訪問看護ステーションや保健所へ、必要な看護、県との契約、費用を確認してください。
根拠・参考:岐阜県:在宅重症難病患者一時入院等事業
奈良県:南部・東部の0~39歳の方
掲載内容:2026年度の南部及び東部モデル事業。医師の指示書で医療的ケアが必要とされる0~39歳の方で、在宅で同居家族が介護し、訪問看護を利用していることなどが条件です。
対象地域は南部の五條市・吉野町・大淀町・下市町・黒滝村・天川村・野迫川村・十津川村・下北山村・上北山村・川上村・東吉野村と、東部の宇陀市・山添村・曽爾村・御杖村です。
五條市・吉野郡では、住民票がなくても、その居所で訪問看護を受ける場合の扱いがあります。訪問看護ステーションの所在地は南部・東部以外でも構いません。
- 時間:30分単位、年間20時間が目安。申請状況などにより個別に決まり、20時間の利用が保証されるわけではありません。
- 費用:サービスの利用者負担はありません。ただし衛生材料費や交通費などの実費は別です。
- 相談・申請:普段の訪問看護ステーションから奈良県看護協会の事務局へ申請します。医師の指示書・訪問看護計画書などを用意します。
根拠・参考:奈良県:医療的ケア児等在宅レスパイト事業
佐賀県:難病と小児慢性特定疾病は別の枠
難病の事業(2026年5月掲載案内):難病等の受給者で人工呼吸器や吸引を必要とし、病状が安定して医師の同意がある方などが対象です。年48時間、1回最大4時間、9時~17時の枠です。
小児慢性特定疾病の事業(2026年7月掲載案内):小慢の認定に加え、人工呼吸器等の利用、または重症認定と医療機器の利用などの条件があります。病状の安定と医師の同意、指定訪問看護の利用、事業所の契約が必要です。年48時間、1日6時間まで、1時間単位、9時~17時です。
- 費用:どちらも受給区分に応じ、1時間0~250円の利用料があります。
- 使い方:家族が外出する場合だけでなく、自宅で休む場合も相談できます。入浴など複数人の介助が必要な場面を補う事業ではありません。
- 相談:地域の保健福祉事務所へ。難病の方は難病の相談窓口にも相談できます。
よくある質問
Q.疲れたので休む、という理由でも相談できますか? A.家族の休養を目的に含む事業があります。限界まで待たず、必要な時間を普段の訪問看護師に伝えてください。
Q.介護保険の訪問看護を使っています。必ず対象ですか? A.保険の種類だけでは決まりません。病気、医療機器、年齢、受給者証、事業所の契約などを事業ごとに確認します。
Q.載っていない地域には制度がありませんか? A.このページは5県の事業例です。県・市区町村に独自の支援がある場合があるため、訪問看護師や障害福祉の窓口へ相談してください。
根拠・参考:栃木県:難病患者在宅レスパイト事業 / 福井県:長時間訪問看護加算利用促進モデル事業 / 奈良県:医療的ケア児等在宅レスパイト事業 / 佐賀県:在宅難病患者等レスパイト事業
編集:当サイト。掲載情報は個別の受給認定や支給額の決定を行うものではありません。